巡礼者としての生き方と旅行者としての生き方

9月のソーシャルシネマ上映は『ラディカル・ラブ~サティシュ・クマール 巡礼の旅~』でした

タイトルに「巡礼の旅」とあるので、その道中を描いた作品かと思ったのですが、そうではなく、サティシュさんの人生すべての記録でした。
どのようにして生まれて、どのような学びを経て、現在の彼があるのか、それが克明に描かれています。

タイトルの「ラディカル・ラブ」は直訳すると「急進的な愛」ですが、実際には表面的ではない本質的な愛、無償の愛を指し示しているようです。

全編を通じて、サティシュさんの珠玉の名言が散りばめられているので、すべてメモして手元に残しておきたいくらい(笑)
そういう方は同タイトルの書籍も出ていますので、こちらを利用されるといいかと思います。
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個人的に心に刺さったのは、シューマッハー・カレッジでの学生との対話の中で「ここではみなが同じ方向を向いて学んでいるからできるけれども、自分の暮らすところに戻るとここにいる時のようにはできない・どうしたらよいか」という問いへの回答です。

サティシュさんは「言葉で言うことは誰でもできる。愛は大事だと言えば、バイデンでも習近平でもプーチンでも、その通りだと答えるでしょう。大切なのは実行することです」と語ります。

まわりがどうであれ、自分の信じることをひたすら行うこと、これこそがあなたを輝かせる。
食べていくために自分をまげてするような仕事は今すぐやめましょう。

実際にはとても難しい選択ですが、この信条を持つサティシュさんだからこそ、核兵器を持つ四つの都市を巡礼する際に、お金を一切持たないで旅することができたのでしょう。
そして、お金を持たないゆえのつながりが、この世界を変えていくのだと悟ります。

人の生き方は2通り。
巡礼者としての生き方と、旅行者としての生き方です。
旅行者は希望や欲があるので、それが叶わなければ不満を持ちます。
対して、巡礼者はすべてあるがまま受け入れるので、怒りとは無縁です。
サティシュさんは、私たちに巡礼者として生きようと訴えますが、ここには最近の上映作品に共通するメッセージが読み取れます。

便利であることや物質的な豊かさを求める私たちの心が、世界を持続不可能にしている。

Slow is beautiful、Small is beautiful、Simple is beautiful
そのような価値観を私たちが1人でも多く持つことができれば、きっと未来は変えられるはずですね。

一緒に映画を観た方の感想です
「一つ一つの言葉が、私たちの生きる意味を考えさせられるもので、何が大切かを改めて考えるきっかけになりました」
「ラディカルラブ 今の自分にもできること、思いやりを持って生きていく、そして、決して無理はしないと」
「大切にしなければいけないことをしっかり考えさせられました。思想も拘らず。自分の信じる道を大切に歩まれる姿にとてもたくましさを感じました」
「『社会を変えるには、まず自分自身が変われ』この言葉が、私には一番響く、自分を応援してくれるような言葉でした」

次回の上映は10/28火曜・29水曜『シード~生命の糧~』
種は人類の命そのもの。
しかし種子の94%が20世紀に消滅。
種子の多様性を守るために私たちのすべき選択とは?

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